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習慣 〜前編〜 の続き!
ロンを修理に出してから、2週間が過ぎた。
ロンがいる生活に慣れていたので、なにかと不便なのは仕方ないし、全く寂しくないかというと嘘になる。
けれど、せいせいもしていた。
だって、一緒にいても、ロンの欠点ばかりが気になって仕方がない。
なんでロボットごときに、僕が気を使わなければならないのか。
電気屋さんが勧めるから買ったのに!
これじゃ僕は被害者じゃないか。
ロンがいない間、洗濯や掃除も自分でやらなきゃいけないし、ご飯も作ってくれないのでコンビニ弁当ばかり。
あの電気屋さん、使えないな〜。
というか、不良品を出荷するメーカーって、どうよ。
あ〜イライラする!
そういえば、今日も一日、最悪だったな。
会社の上司は、なにもわかってないくせにグチグチうるさく僕を叱るし、あの部下は何を教えてもまったく仕事を覚えない。
同期は仕事も出来ないくせに、上司と仲が良いってだけで、僕よりも出世して、自慢げに話してくるし。
あ〜、全く不公平きわまりない。
僕は取引先にも恵まれていないんだよなぁ。
あの男、頭悪いくせに無茶な注文ばかりしやがって。
あ〜、なんで、僕のまわりは、こんなにアホばかりなんだろう。
もっと理解のある上司や、出来る部下、優しい取引先に、完璧なロボットがいれば、僕はもっともっともっと成功できるのに!
周りの環境に足を引っ張られてるなんて、悲しすぎる...
あ〜、嫌だ、嫌だ、嫌だ!
そんなことを考えていると、無性に腹がたってきて、読んでいた雑誌をソファに叩き付けた。
跳ねた雑誌が床へ落ちた瞬間、携帯電話が急になって、少しびっくりした。
電気屋さんからだった。
ロンの点検・修理が終わったので、明日、届けてくれるとのことだった。
翌日、仕事を早く終わらせて家につくと、電気屋さんがロンを持ってきてくれた。
ロンを運びながら、電気屋さんが申し訳なさそうな顔をして、点検・修理の結果を教えてくれた。
結果はなんと!
:
:
:
:
:
異常なし!!
「えっ〜〜〜〜〜!!」
僕はマスオさんばりにのけぞって、その言葉に唖然としてしまった。
そんなことないでしょ!
だって、あんなにサボってばかり、文句言ってばかりのロボットなんて見たことない。
電気屋さんはさらに困ったような顔をして、取り扱い説明書を開いて僕に見せた。
そういえば、僕はロボットの取り扱い説明書なんて見たことがなかった。
「非常に言いにくいことなんですが、ここを読んでみてもらえますか?」
そう言って開いたページには、こう書いてあった。
===ご注意===
このロボットは、約3ヵ月ほどで、ほぼお客様と同じ人間性を持つこととなります。
お客様に悪い習慣があると、それも「そっくりさん機能」によって学習されてしまいますので、ご注意ください。
これを読み終わった瞬間、頭がくらくらしてきた。
それと同時に顔がほてって、汗が吹き出してきた。
電気屋さんに気付かれまいと必死になればなるほど、汗が吹き出してきた。
そう...
確かに、ロンが言っていた言葉は、僕が周りに対して言っていた言葉だった。
確かに、ロンの態度は、僕が周りに対してとっていた態度だった。
僕はロンのように、自分のことは棚に上げて、人の批判ばかりしていた。
僕が成功できないのは、全部あいつらのせい。
もっと稼いで大金持ちになりたいのに、あいつらのせいで、いつも仕事が遅くなって、スキルアップのために勉強をする時間もない。
あ〜、僕は被害者だ〜!
なんてね...
時間が出来ても、飲みに行ったり、パチンコとか行っちゃって、勉強なんてしやしないのに。
逆に僕が批判されると、やっぱり、ロンと同じ態度をとっていた。
例えば、いちいち叱る上司の思いやりのなさを理由に、自分の悪い行動を正当化していた。
僕はいつでも一生懸命やろうとしているのに、アイツがあんな態度をとっているから、僕はやる気をなくすんだ。やる気をなくすとミスも増えるのは仕方ないだろ。
そう、僕は悪くない。悪いのは、全部、アイツなんだ!
なんてね...
あぁ、ロンは僕なんだ...
あぁ、僕はロンなんだ...
呆然としている僕の様子を探るように、電気屋さんが説明を付け加えた。
「ちなみに、今回は修理がなかったので、データは消えていません。
もし、データを初期化したければ、このボタンで工場出荷時の設定に戻すことが出来ます。宜しければどうぞ。」
それだけ言うと、電気屋さんはそそくさと帰っていった。
僕は、電源が切れたままのロンを見て、しばらく考えていた。
どうすれば、ロンと仲良くやれるんだろう。
そもそも、僕は僕と仲良く出来るんだろうか。
人のせいにばかりして、自分の欠点から逃げてばかりいる人間を好きになれるんだろうか。
今まで全く意識していなかった。
いつの間にか、「うまく行かない理由を、全て人や環境のせいにする習慣」が身にしみ込んでいた。
自分は悪くない。
悪くない理由を強引につくって、一人で安心していた。
それが、どんなに馬鹿げたことか、今は、痛いほどわかる。
気付かないうちに、涙が出ていた。
僕は、今からでも変われるんだろうか...
ロンと過ごした3ヵ月が思い出される。
一生懸命、ご飯つくってくれたり、掃除してくれたりしたなぁ。
テレビのお笑い芸人を見て、一緒に笑ったなぁ。
そんなことを思っていると、
ふと
「ありがとう」
という言葉が浮かんできた。
最近、使った覚えがない言葉だった。
こんな当たり前の言葉。
幼稚園児でも、ちゃんと言える言葉。
自分はありがとうって言われると嬉しいのに、自分は誰にも言ってない。
僕は、自分に呆れて、もう笑うしかなかった。
ロンの電源を入れてみた。
胸のあたりにあるモニター画面に、起動中と表示され、目の光が点滅してる。
5秒くらいたった後、目の点滅が止まり、ロンが話しはじめた。
「やぁ、ハリー。しばらくぶり。まだ生きてたんだね。」
僕は一瞬イラっとして、データを初期化してやろうかと考えた。
でも、思いとどまった。
今、データを初期化しても、どうせ、また3ヶ月経ったら、今のロンに戻るだけだ。
僕は苦笑いして、
「お帰り。また、うちに来てくれて、ありがとう。」
と言うのが精一杯だった。
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